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設計製図第2

信州大学工学部社会開発工学科:学部3年 2006年春


課題2(Project2):幼児の施設

担当講師(tutor in charge):坂牛、片倉隆幸
TA:山田匠(M1)、芦田貴文(M2)

■1.課題について

□1-1.課題主旨

 建築は一般的に健康な成人を対象に作られているが、実は健康成人というのは社会のメジャーではあるもののそれが全てではない。建築は広く多様な人々に開かれていなければならない。そうした考えに基づく一つの実践はユニバーサルデザインと名づけられているが、得てしてこの考え方は身障者に優しくという考えに誤解される。そうではなく、ユニバーサルとは健康でも建築使用者の対象として見落とされがちな、幼児や老人に対しても適合しているさまを言うのである。

そこで本課題はその中でも幼児に特化し、幼児のための施設を設計する。

 

 

 

□1-2.作るもの

 作るものはまったく自由である。幼児がそこで何をするのか各自設定して欲しい。幼児が大人になるために必要なことを得る場、動物と戯れる場、親と遊ぶ場、幼児同士がいっしょに遊ぶ場、身障者と戯れる場、水遊びをする場、星を見る場、地中に潜る場、地域住民と交流する場 etc.

既成の幼児の施設である、幼稚園、保育園、児童館などが基本とはなろうが、それに加えて、社会的な規制を一つ取り除けば、あり得そうな施設を新たに提案して欲しい、そしてそれが実現すると幼児にとってきっと素晴らしい施設であるだろう場所を描いて欲しい。しかしもちろんそれらは空想上の幻ではなく建築であること。

 

 

 

□1-3.課題の取り組み方

1.     幼児の体のスケールを考えた時成人の建築には無い何かを考える

2.     幼児の思考回路を想像したとき成人の建築には無い何かを考える

3.     幼児と成人の接触の仕方に今までに無い空間を想定してみる

 

 

 

□1-4.敷地条件

敷地は「若里公園」とする。敷地図は別紙参照。

 

 

 

□1-5.設計条件

 1-5-1.計画規模  200平米以上400平米以下

 1-5-2.要求室および面積

   各自の設定した使われ方にあわせて、必要諸室を自ら類似建物、資料集成から検討し面積表を作成する。

 

■2.授業の計画と評価について

□2-1.授業計画

  週     授業日        課題    

 第1週   6月15日(木)  課題説明、スライドレクチャー、敷地確認

 第2週   6月22日(木)  エスキース1

・テーマのプレゼンテーション(A3用紙1枚にまとめてくる)

・イメージ模型

 第3週   6月29日(木)  エスキース2(各グループごとに敷地模型を提出)

                  ・配置図を兼ねた平面図

                  ・模型

 第4週   7月6日(木)  エスキース3(最終エスキース)

                  ・平面、立面、断面

                  ・模型

 第5週   7月13日(木)  図面チェック

・全ての提出図面(スケッチではなく最終レイアウトをした図面)

 第6週   7月18日(火)  休講

 第7週   7月20日(木)  講評会

            

 注意!! 今回の課題は提出期限を含めて前半課題に比較して約半分しかありません。また、講義の  

      準備をしてきていない者については、エスキースを受ける資格がないものとします。

 

 

□     2-2.課題提出日        

・図面の提出:7月14日(金)(12時〜13時の間)

上記期日に「2-3.最終提出図面」の1〜6の要求をみたした図面を提出してください。なお、1〜6は最低条件ですので、その他の図面、模型写真を含んだ図面の提出を期待します。

・模型の提出:7月19日(水)(12時〜13時の間)

上記期日に「2-3.最終提出図面」にある8模型および9フォトモンタージュを提出してください。

未提出者は単位を取得できません。また、遅れて提出した者は、作品点から15点減点して評価します。

 

 

□2-3.最終提出図面 

1. 計画概要及び計画要旨  (初回エスキスに提出したコンセプトを張り込む)

2. 各階平面図       1/100〜200   1階は配置図を兼ね、造園・舗装などの外構を表現

3. 立面図         1/100〜200   4面

4. 断面図         1/100〜200   空間説明のため必要な部分は全て表現

5. 内観パース         適宜

6. 模型          1/50と1/100両方

7. フォトモンタージュ   外観でも内から外を見た内観でもよい建物のコンセプトが最も的確に表現される物とせよ

 提出図面の表現技法は自由とするが、上記の内容を必ず含むこと。また、図面サイズはすべてA2、枚数は限

 定しない。尚、図面のレイアウト、レタリングは評価の対象なのでよく検討すること。

 

 

□2-4.成績評価方法

成績は、最終提出図面の作品点で評価します。ただし、授業回数(計14回)の1/3以上欠席した者は、不受講となります。